難治性下痢症診断の手引き
-小児難治性下痢症診断アルゴリズムとその解説-

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難治性下痢症診断アルゴリズムの解説

病原体検査において病原体が検出される場合

1)病態

 下痢症状をもたらす感染症には,ウイルス,細菌や寄生虫感染があるが,通常これらは急性の経過をとり,免疫学的機構や解剖学的構造に問題がない場合は,自然に排除されて治癒するか,抗菌薬の投与により治癒させることが可能である.しかし,治療を行っても2週間以上下痢が遷延する場合,あるいは感染性腸炎による下痢が反復する場合,次にあげる背景疾患・病態が考えられる.

2)鑑別疾患

①感染後腸症(腸炎後症候群)

②免疫不全状態

③後天性サイトメガロウイルス感染症

④ジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)