私は小児専門の管理栄養士として勤務しています。
通院あるいは入院する患児と私たち栄養士とのかかわりについてご紹介します。
1. 小児科担当管理栄養士の業務
皆さんの施設では日常業務に栄養士との関わりはありますか?
栄養士が患児と出会うきっかけの多くは、医師や看護師からの介入依頼です。私は、小児科医師や小児病棟にかかわるスタッフにとって身近な存在であることを大切にしています。
細やかな栄養管理が必要な疾患の患児に対しては、病態に応じた栄養補給法を提案したり、食事療法について栄養指導したり、診療チームの一員として積極的に治療に参加します。一方で、疾患のある児を育てる養育者の中には、食の悩みをお持ちの方もいらっしゃいます。栄養士が身近にいると、診察での「栄養のことが気になる」という声を栄養士へ届けてもらえます。このような介入では、子どもたちの成長を一緒に考える相談相手となることが多いように感じます。
総合病院の小児科では、介入対象となる疾患は多岐にわたります。医療スタッフの身近な存在として、また、養育者の相談相手として関わっていくには、小児臨床栄養の知識が必要です。専門的な知識を習得することは大変ではありますが、やりがいを感じることも多く、充実した日々を過ごしています。
2. 後輩の先生方へ
本学会では、学術集会やセミナーを通じて消化器疾患のみならず内分泌代謝疾患や過栄養・低栄養など管理栄養士が一緒に関わるべき分野について、学ぶ機会が多くあります。日常業務で管理栄養士との関わりが少ない施設の若手医師の皆さん、是非学会に参加して、私たちと意見交換してみませんか。
管理栄養士の先生方、2023年度より小児栄養分野管理栄養士・栄養士の認定が始まり、栄養管理の面から子どもたちの疾患を多角的に学ぶことができる研修カリキュラムが準備されています。その後の知識を深めていく場として、学会に参加してみませんか。