VOICE〜先輩の声〜

小児消化器科医の研修と魅力をご紹介します
肥塚 慶之助大阪母子医療センター 消化器・内分泌科 2016年卒

1. 小児消化器科医の1週間

小児消化器科医がどのような研修をしているのか、例として私の当科での1週間のスケジュールをお示しします。

午前 午後
カンファレンス 消化管造影・pHモニタリング
カンファレンス
(外来) 消化管造影・pHモニタリング
NST回診
抄読会・リサーチミーティング
消化管内視鏡・肝生検
消化管内視鏡
外来 カンファレンス
消化管内視鏡 成人施設での消化管内視鏡研修

主治医として入院患者の診療に従事する他に、他科からのコンサルト対応を行っています。また、初診外来や入院で担当した患者さんは、上級医の指導を受けながら自分自身で外来フォローを行っています。

2. 小児消化器分野の魅力とは?

当科は消化器・内分泌科を標榜しており、消化器疾患以外にも、肝臓疾患や栄養不良といった多岐にわたる分野の診療を行っています。また上記に示すように、消化管内視鏡や肝生検に加えて、消化管造影や24時間pHモニタリング・インピーダンス検査も行っています。
一般小児科の手技は採血や腰椎穿刺などに限られてはいますが、小児消化器分野は手技が多く、とてもやりがいがあります。消化管内視鏡に関しては、当科での研修のみならず連携している成人施設で週に1回研修を受けており、消化器内視鏡専門医の取得も目指しています。
小児消化器分野の大きな魅力の一つとして、内視鏡などの検査結果から診断・治療を行えることが挙げられます。例えば、近年増加傾向にある炎症性腸疾患や好酸球性消化管疾患の診断は内視鏡検査・病理検査が必須となります。検査の適応を判断し、身につけた手技で検査を行い、診断を確定し、治療方針を決定するというプロセスは、小児消化器分野の大きな魅力であると感じています。

3. 後輩の先生方へ

先日ヨーロッパの小児栄養消化器肝臓学会(ESPGHAN)に参加しましたが、その規模の大きさと熱気に圧倒されました。また、アジアの小児栄養消化器肝臓学会(APPSPGHAN)も会員数が増加し、国際共同研究も行われるようになってきており、これからの発展が期待されます。当学会は学術集会での若手セッションや海外学会への助成金など、若手育成に積極的であり、国内でも小児消化器科医を目指す若手医師が増えてきているように感じます。
一緒に、この魅力ある小児消化器分野を盛り上げていきませんか?

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